Before 「都会の子が羨ましい…」
学びたくても学べない生徒たち

2010年当時、進学領域のマーケティング調査を行うため全国の高校へ足を運んだことが始まりだった。校内で直接、生徒や先生の話を聞いて回ったが、そこで目の当たりにしたのは地方に住む高校生たちの厳しい現実だった。話を聞いたある女子高生は、自宅が都市部から離れており、また経済的にも裕福ではないため予備校に通えないという。そんな状況では大学受験も諦めざるを得ない。地方には彼女のように意欲があるにもかかわらず学習機会を得られない高校生たちが多かった。全国で大学を目指す受験生のうち、実際に予備校に通うことができているのはわずか3割程度。地域差、所得差により、大きな教育格差が発生していたのだ。さらに、大学受験のための教育を受けられる場が予備校以外にほとんどないという選択肢の少なさも問題となっていた。

タブレットを指さしながら会話している3人の女子生徒の写真

Will インターネットの力で教育格差をなくしたい

経済的な負担を少なく、かつ時間や場所に制限されずに学習機会を提供するためにはどうすればいいのか。教育格差を解消するための新しい学習方法を探し求め、当時普及が進んでいたスマートデバイスと動画配信サービスに着目。スマートフォンで授業動画を見られるようにすれば、いつでもどこでも学習が可能になるのでは、という画期的なアイデアに行き着いた。そして2012年、新規事業の社内公募「New Ring」でオンライン学習アプリ「受験サプリ(現:スタディサプリ)」の企画を進めた結果、見事グランプリを獲得。同年10月には早速試行版がスタート、翌13年春にはサービスの本格展開が開始。ついに学びの機会の格差に悩む、受験生たちの救世主が誕生した。

スマートフォンに表示されるスタディサプリの画面例

After いつでもどこでも何度でも学びの機会を

「スタディサプリ」は定額制で低価格、いつでもどこでも何回でも授業を受けることができる。さらに、教室で受ける授業とは異なり、個人のペース・能力に合わせて学習を進めることが可能だ。この新しい学習方法は多くの人の学習の悩みを解決し、有料会員数は157万人(2020年末 時点)にまで拡大した。さらに、学び直しや先取り学習のコンテンツは学校現場でもニーズがあった。授業の予習復習、生徒の理解度や学習進捗を把握するために高校でも活用されるようになり、日本国内で2,592校(2020年時点)に採用されている。ユーザーに合わせてきめ細かなサービスを用意できるというオンラインならではの強みを活かしたこのサービスは、学び方の常識を大きく変えることとなった。

Future 未来に向けての新しい教育
世界各地の教育格差解消が次の目標

「スタディサプリ」による学習は教育の効率化に貢献してきた。今後はそこで創出された時間を新しい教育に使うことを提案している。21世紀型スキルを身につけられるよう、視座や視点を広げる教養講座や思考力を鍛えるアクティブラーニング講座の提供などがその例だ。また、世界各地の子どもたちが学ぶ機会を得ることで未来を切り開けるようになることを目指し、フィリピンやインドネシアなどでも「Quipper」というサービス名で同様のサービスを展開中だ。学びは人生を変える手段。誰もが良質な学びに出会える、そんな世界を作りたい。学びたい、学んでよかったという思いを多くの人が抱けるよう、スタディサプリはこれからもさらなる挑戦を続けていく。

海外で行った教養講座の様子

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