データとビジネスの「架け橋」となり、
エンジニアリングの力で
意志決定の精度を向上させる。

アナリティクスエンジニア

データ推進室
販促領域データソリューション4ユニット
まなびデータソリュション部
まなびD3Mグループ

近藤 慧Satoru Kondo

多種多様なデータを活用できる環境に
大きな可能性を感じた。

なぜリクルートで働くことを選んだのでしょうか?

前職はコンサルティング会社で、事業戦略の立案支援や、業務改革の導入支援などに携わっていました。様々な課題を解決して、会社や組織を変えていくことにやりがいを感じていたのですが、会社によっては提案内容以外の要素に起因して、実行に移すことができないケースも少なくありませんでした。そこにもどかしさを感じはじめ、転職を考えるようになりました。

そして、当時はデータサイエンティストという職業が注目され始めたころ。これからのベストプラクティスとなりうるデータ活用を、自分でもきちんと扱えるようになりたい。その思いから転職を決意し、ベンチャー企業を何社か訪ねていたときに「リクルートがデータ活用に力を入れている」と耳にしたのです。耳にしたお話は、プロダクト運営を通じて様々なデータを積極的に利活用し、サービスの改善などにつなげている、というもの。当時、リクルートに対して「営業色の強い会社」というイメージを持っていたこともあり、意外に思ったのが、興味を持ったきっかけです。
また、プロダクトの種類が豊富であることも、リクルートの魅力のひとつでした。例えば、ライフスタイル領域だけでも『Airレジ』『じゃらん』『ホットペッパーグルメ』『ホットペッパービューティー』など複数あり、それに紐付くデータも多種多様なものになります。データ分析に関わる業務を行うにあたり、活用できるデータが多いことに魅力を感じて入社を決めました。

私が入社した2016年当時、アナリティクスエンジニアという言葉はまだなく「データプランナー」という職種での入社でした。その役割は、データ活用が効率的に行われる環境を作るというもので、これは今のアナリティクスエンジニアの仕事とも共通した部分がありますね。その後データサイエンティストなども経験し、2022年度からアナリティクスエンジニアとして働いています。

信頼性の高いデータで分析作業を効率化し、
ビジネスにおける意志決定の質を向上する。

アナリティクスエンジニアの仕事内容とミッションについて教えてください。

アナリティクスエンジニアは、データを用いた意志決定の質を向上させることをミッションとし、データを「整える」役割を担っています。
ひと口にデータと言っても、その発生源や発生頻度、形式は様々です。データウェアハウスに集約されたデータを分析し、意志決定の判断材料とするためには、データの発生源とのコミュニケーションや、使用目的に沿って使用者が参照しやすい形式への「データの加工」が必要になります。

リクルートにおけるアナリティクスエンジニアの仕事は信頼性の高いデータを用意し、分析作業そのものや、分析結果の解釈を精緻化することです。実際の業務としては『スタディサプリ』において、プロダクトマネージャーやマーケターが日々のモニタリングや企画をする際に、色々な指標や必要なデータにアクセスできるようダッシュボードやデータマート、メタデータを実装し提供しています。
また、プロダクト内のどこを改善するのか等の意思決定のため、新たにデータ分析を取り入れたいといった際には、データ分析の要件整理なども担当しています。
加えて、こうした分析に必要なシステムの開発プロセスに、世の中のアナリティクスエンジニアリングのトレンドや、ソフトウェア開発のベストプラクティスを取り入れ、改善していくことも業務の1つです。

似た職種として名前が上がる「データエンジニア」は、情報工学などに基づきデータ分析のインフラを設計、開発、管理することに重きを置いた役割。「データサイエンティスト」は、収集されたデータを統計学などを用いて分析していく役割。彼らが扱っているデータを管理したり、ビジネスの意思決定のために使いやすくすることが、アナリティクスエンジニアの役割だと解釈しています。こうした業務は、会社によってはデータエンジニアやデータサイエンティストが、本業の片手間に行っていることも少なくありません。しかし、会社が成長するにつれ、インフラ構築や分析技法の追求といったそれぞれの専門性が高まれば、“はざま”にあるそういった業務が負荷となり、こぼれ落ちてしまう危険もある。

リクルートでは、常にドラスティックな変革や様々な挑戦が推進されています。経営やプロダクトにおける意思決定の精度をより高めていくために、質の高いデータの安定供給は喫緊の課題となっていました。リクルートにおいてアナリティクスエンジニアという職種が導入されたのは、そういった会社としての課題感によるものです。こうした業務の重要性が認められているからこそ、アナリティクスエンジニアが専門職として存在して、その仕事が正当に評価される環境があるのだと思います。

扱う案件には大きく分けて、「依頼されるもの」と「主体的に進めるもの」の2つがあります。前者については、関係者から「意思決定や企画立案に必要なデータがほしい」と相談を受けて動き出すもの。リクエストされたフォーマットでデータを提供することもあれば、依頼者から相談を受け、用途や目的に沿ったデータをこちらから提案することもあります。後者については、事業における意志決定者と積極的にコミュニケーションを図り、意志決定に不足しているデータの収集や情報提供、データの取り扱いに関する評価などを行います。

このようにアナリティクスエンジニアは、意志決定のプロセスに最初から最後まで携われる職能です。データを通じて組織全体の動きに貢献できることは、とても面白いですね。

幅広い事業領域の中で、
伸ばしたい能力に合わせて役割を変えていける。

これまで、リクルートではどのような役割でプロジェクトに携わってきたのでしょうか。

現在のアナリティクスエンジニアというポジションに至るまでに、幅広い役割を経験しようと、自ら希望してデータサイエンティストやデータエンジニア、プロダクトマネージャーなどの業務に関わらせていただいたことがあります。

以前に海外ビジネス向けSaaS事業に携わっていたときのことです。少数精鋭のチームでしたので、組織内のデータ活用にとどまらず、データ分析を用いてプロダクトの新機能を開発するなど、幅広い業務にチャレンジさせてもらいました。これは、自分のキャリアについて悩んだ結果、データを「提供する側」ではなく「使う側」を経験することで見えてくるものがあるのではないか、という考えによるものです。
非常にやりがいのある仕事でしたが、業務の中で気づいたのは「データがそこにあるだけでは使えない人も多く、全体の意思決定が底上げされない」ということでした。そうした人を個人的にサポートする機会を通し、ここが属人化したまま組織の拡大が進むと、意思決定の質と量を担保することが難しくなるのでは、と感じました。組織全体で、当たり前のようにデータを用いた意思決定を可能にするためには、やはり「データが安定して供給され続けていること」、そして「誰にとっても使いやすいデータであること」が必要なのです。この経験を通して、使いやすいデータを安定的に供給することの意義を再確認することになりました。

今後はこの領域で専門性を高めるキャリアもあるかもしれない、と考えていたところに『スタディサプリ』担当から当該ポジションの話を聞きました。「そのポジションでやりたいことができるのか?」などをヒアリングさせてもらい、目的と合致していることを確認したうえで異動したのが、現在のアナリティクスエンジニアのポジションになります。

リクルートは、自分のやりたいことを明示して動くことを良しとする会社です。今の業務と並行して、興味のある別の領域の業務に携わる人もいますし、やりたいことを発信すると「こういう仕事があるよ」と、情報が集まってくる。私も、伸ばしたい能力に合わせて自身の役割や担当するプロダクトを変えてきました。本来なら転職が必要なチャレンジが社内で完結できるのも、チャレンジを推奨する風土と、幅広い事業領域を持つリクルートならではだと思いますね。

ビジネスと技術がクロスオーバーする領域で
協業しながら、自分の視野を広げていく。

リクルートで働く魅力について教えてください。

アナリティクスエンジニアは、まだ世の中に生まれたばかりの職種です。職能としては未成熟な部分もあり、その中で専門性を高めるには、様々な経験が必要となります。プロダクトの立ち上げ期はどんな情報が必要で、逆に、クローズ期に心がけるべきことはなにか。
通常、プロダクトの誕生から終了まで立ち会うのは時間がかかり、こうした局面はなかなか経験する機会がありません。しかし、リクルートには多種多様なフェーズのプロダクトが存在し、その規模も様々。普通なら何社も回らないと身に付かない経験やノウハウが、一社に集約されていることは、働くうえで大きな魅力です。

技術的なチャレンジに前向きであることも、リクルートのアナリティクスエンジニアの特徴です。専用ツールの導入をはじめ、ソフトウェア開発に近い形でテストや運用などが効率的に行われています。これらも全て、ビジネスにおける意志決定を「なんとなく」ではなく、データに裏づけられた論拠あるものにするため。ビジネスと技術をクロスオーバーさせる役割を担っているのです。

また、データエンジニアやデータサイエンティスト、ビジネスサイドなど、他の専門領域との協業が多いこともやりがいにつながっています。領域が異なれば、言葉や考え方、利害までも異なります。お互いを理解し、落としどころを見つけることは簡単ではありませんが、他の専門領域について理解が深まれば、それを考慮に入れた提案ができるようになります。そういった領域をまたいだ連携やコミュニケーションが噛み合ったときは、特に大きな達成感がありますね。

すべての人がデータを使いこなせる世界を目指し、
自分たちにできることを更新し続ける。

今後の目標について教えてください。

リクルートは、多様なキャリアパスを描いていける環境でもあり、手をあげればデータエンジニアやデータサイエンティストへ軸足を移すことも可能です。私自身軸足を移した時期もありましたが、私の場合はその経験があったからこそ今はアナリティクスエンジニアの専門性をもっと突き詰めたいと考えています。

大前提として、ユーザーの皆さまのデータは「お預かりしているもの」であり、単に個人情報保護法を守るだけにとどまらず、プライバシー保護に真摯に向きあわなければなりません。そこを徹底したうえで、データ活用における利便性や効率を追求することは、ひいては世の中をより良くしていくことにつながると思うのです。

短期的な目標としては、アナリティクスエンジニアの“エンジニアリング”の部分をもっとプロセスに取り入れ、品質を高めていきたいと考えています。テストを自動化させる仕組みを導入していきたいですし、データサイエンスを活用し、分析作業自体の改善にも取り組みたい。そして最終的には、専門家以外でもデータ分析ができる世界を実現させたいです。
データサイエンスが脚光を浴びてから10年ほどが過ぎ、データに特化した人材もたくさん生まれました。今やデータ活用は当たり前のもの。であれば、専門家以外でも高度な分析ができ、意志決定の質を高められるようになるべきです。そのためには、利用者が何を考え、どうすればより良くデータを扱えるのか、情報を集めなければならないでしょう。リクルートは「データを用いて意志決定をする」という価値観が強い会社であり、業務上やり取りする相手も多岐に渡ります。そのため、「相手が何を求めているか」という目線の解像度を上げる場として、これ以上の環境はないと思っています。アナリティクスエンジニアとして、利用者とともに分析環境を良くしていきたいですね。

繰り返しになりますが、アナリティクスエンジニアはまだ生まれたばかりの職能です。これがベストだという解は、まだ誰も持っていません。逆に言えば、自分たちでいくらでも“解”を作ることができます。実現したい世界に向けて自分たちができることを更新しながら、“解”を積み重ねていきたいです。

※記載内容は取材当時のものです。