大学卒業後の2007年にリクルートに入社。HR領域の営業配属後、旅行領域にて『じゃらんnet』の営業推進や事業開発、新サービス立ち上げなどを担当。また、北海道じゃらんでは事業計画や人事、総務など経営に関する業務全般に携わる。2018年に飲食領域に異動し2021年から領域企画部部長を務めた後、2023年より現職。

前線の勢いを最大化する司令塔であり、
現場を支える裏方でもある。

─リクルートのビジネス企画職の役割を教えてください。

リクルートのビジネス企画職は、事業領域ごとに事業戦略推進、営業企画、営業推進などの役割を持っています。事業戦略推進が事業戦略を立案・推進し戦略に基づいた計画策定を行う組織であるのに対し、営業企画や営業推進は顧客接点を起点として営業戦略を立案・推進するのが主な役割の組織です。
飲食領域の例でいうと、全国に営業拠点を抱えている中、営業企画や営業推進組織には、約100名のメンバーが在籍しています。組織全体で、営業の業績最大化のための目標や施策設計、モニタリングを通じた戦略推進を担い、営業組織やプロダクト組織など各所と連携しながら事業成長に導く役割を担っています。

顧客接点職との二人三脚で、
時代の変化に寄り添う戦略検討と推進を。

─営業企画や営業推進の仕事内容について教えて下さい。

営業企画と営業推進の役割は、顧客接点の要である営業のパフォーマンスを最大化することです。営業企画は、提供するサービスの特性や強みが、誰のどのような不を解決するかを考えた上で、実際に受注につながる戦略に落とし込み、クライアントへの提供価値を最大化できるよう営業組織を進化させていきます。ただ、全ての戦略が計画通りの結果を生むわけではありませんし、社会の変化に伴い扱う商品も変化する必要がありますから、クライアントの状況や課題を最も理解している顧客接点職からのフィードバックを参考にしながら戦略をブラッシュアップし、さらに高い成果が出せるようにPDCAを回していきます。
また営業推進は、売上状況のモニタリングを行い、成果を計測しつつ、現場のリアルな声や情報を掴みながら、プロダクト導入・活用のオンボーディング、受注を後押しするようなキャンペーンなど販促支援施策を設計していきます。

ひとつ具体的な事例として、飲食領域の大きな営業方針転換とオンボーディングフロー設計を推進した事例を紹介しますね。コロナ禍で最初に緊急事態宣言が発令された時のことで、当時飲食店は休業や時短営業を余儀なくされていました。この事態により、私たちはそれまで注力してきた『ホットペッパーグルメ』を中心とした、メディア掲載による集客支援をお店に提案することが、お店の支援にはならない状況を迎えていました。コロナ禍による苦境を飲食店が乗り越えるため私たちにできることは何なのか、営業を担当する顧客接点職と議論を重ね、集客支援が難しいならば、飲食店の経営をサポートすることで不安や課題を払拭できないかと考えたのです。そこで、既存の『ホットペッパーグルメ』による集客支援に加え、オーダーシステム『Airレジ オーダー』をはじめとする業務・経営支援サービス「Airビジネスツールズ」を活用した支援も行うことで、飲食店の経営そのものをサポートしていく方向性を定めました。
また、全体の方向性を決めてプロダクトを導入しただけでは、価値がある支援とは言えません。当然ですが、飲食店の方に活用いただいて初めて意味があります。各飲食店ではどのように業務が行われていて、どのように「Air ビジネスツールズ」を活用いただくのがベストなのか。普段からお店に寄り添いお店に対する理解が深い、営業組織と何度も議論を重ね、丁寧にオンボーディングフローを設計していきました。
このように、クライアントやマーケットに真摯に向き合うことで、変革のヒントは見えてきます。現場と協働することで、社会の変化に合わせた新しい価値を提供していくことが事業のあり方だと考えています。

バッターボックスに立つチャンスが豊富にある環境で、
クライアントの本質的な課題を解決していく。

─営業企画や営業推進の魅力について教えて下さい

リクルートには、幅広いサービスと深い顧客接点職があり、私たちの組織はそれらを両手に、日々変化するマーケット課題に相対しています。領域によりマーケットもバリューチェーンも異なりますが、プロダクト組織や営業組織と密に連携を取り全力で共に課題に向き合いながら、営業活動を行う顧客接点職と二人三脚で、クライアントの満足度を高めるために私たちが提供できる価値は何かを考え抜き、日々ベストな方向性を議論し合うその手触り感は、担当領域に関係なくリクルートの営業企画職や営業推進職だからこそ感じられる魅力だと思います。

また、飲食領域での魅力を挙げるなら、新卒採用やキャリア採用、年齢、社歴にかかわらず、打席に立つ機会がとても多いことです。例えば、年末の飲食店の繁忙期に合わせて企画をチームで考えるときも、一人一人が責任のあるポジションを担います。
経験に関わらず、特定のエリアのキャンペーン施策などを任され、仮説の立案から振り返りまで、一連の流れを経験するという成長環境があることも、醍醐味の一つではないでしょうか。
一連の流れを経験する中でも、本当にクライアントの支援になるのか、実現可能なのかなど全体最適を意識しながら、現場に即した設計を意識し実行していくことこそ、本質的な課題解決のためには重要です。
そのために、目標実現に向けて「経営からの期待」と「現場感を踏まえた妥当性」とのバランスを取りながら、みんながポジティブにストレッチできるような成長戦略を描き最適なPDCAを回していくことが、この仕事の腕の見せ所。経験豊富なメンバーも多いので、困ったことがあれば親身に相談に乗ってくれますし、一緒にアイデアを磨き上げ自分自身も成長しながら全力で課題に向き合っていけます。

さらなる業務効率化、顧客体験向上を目指し、
外食業界全体のDX推進を加速させていきたい。

─今後の挑戦、実現したいことを教えてください。

リクルートの飲食事業としては、『ホットペッパーグルメ』や「Air ビジネスツールズ」を通じて、日本中の飲食店が本来やりたい接客や調理などのコア業務に、より集中できる環境づくりを支援していきたいです。また、その飲食店に来店するカスタマーに対しては、予約から来店までのスムーズな体験を提供したいと考えています。
これらを実現するためには、外食業界全体のDX推進が鍵を握っています。外食業界は、DXの必要性が叫ばれているものの、飲食店にはまだまだアナログな業務も多い状況。
そんな中で、私たちはコロナ禍以降、お店がプロダクトを導入した後のことも考えて、現在のお店のオペレーションに、どのように「Air ビジネスツールズ」のサービスを落とし込んでいけば良いかまでを考え提案をしてきました。これからも、クライアントの集客支援はもちろん、業務・経営支援の価値提供を続けることで、外食業界全体のDX推進の加速に貢献していけると考えています。
そうした意味でも、時代の変化に合わせて、変わることを厭わない組織でありたいです。同じことを繰り返していても事業は成長しないので、進化し続けなければなりません。
柔軟に組織を変化させていくことは、長く存在する事業であればあるほど簡単なことではありません。しかし私たちは、常にクライアントと顔を合わせ仕事をし、お店や業界の今の課題を根本から理解している顧客接点職がいるからこそ実現できる。コロナ禍で私たちが営業モデルを進化させたエピソードは、まさにその代表的な例ですよね。
顧客接点職と議論を重ね、そこで私たちの視点での気づきもどんどん提案し、営業の組織体制や営業戦略、販促活動をさらに一緒に磨き込んでいく。
そうすることで、今のクライアントのニーズをしっかり掴み、マーケットに対しても今発揮しなければならない価値を提供していけると考えています。
これは飲食領域に限った話ではありません。組織間での密な連携の中で、主体的にアイデアを出し、積極的に磨いていきながら各業界に新しいカルチャーをもたらしたり、業界自体の進化や発展に貢献していくことに面白さを感じる方に、ぜひ挑戦してもらえたらと思いますね。

記載内容は取材当時のものです。

社員インタビュー

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